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8/18(木)AGI科研費研究セミナーを開催いたします

※※このセミナーは終了いたしました※※

平成28(2016)年度 AGI科研費研究(代表:八田達夫)
韓国港湾政策部門研究セミナー開催について

1.セミナーのテーマ:
 「韓国釜山港発展の原動力を探る~経営側と労務側の協調~」

2.セミナー開催の趣旨:
昨年2015年8月5日に開かれた日韓港湾政策関連セミナーに引き続き、第2回目のAGI科研費研究セミナーを開催いたします。今回のテーマは、「韓国釜山港発展の原動力を探る~経営側と労務側の協調~」でございます。
韓国釜山港は、コンテナ貨物取扱量世界6位の港湾として発展しており(2014年港湾統計基準)、名実ともに北東アジア国際港湾物流ハブ港として機能しております。このような釜山港発展の背景には、国益のためなら最大限に協力するという国を挙げた港湾政労使の協調があると考えております(AGIの分析結果)。例えば2004年には、港湾競争力強化への協力・雇用安定と福祉向上・港湾ポートセールス共同展開・港湾設備先進化の共同推進・荷役賃金引き上げなどの面で政労使合意を得ており、政労使が手を結んで「港湾政労使無争議平和宣言」を行っております。このような釜山港の世界競争力を強化するための平和宣言は、既に十数回行っております。
今回のAGI科研費研究セミナーでは、釜山港発展をめぐる政労使協調の事例発表として、2009年の釜山港北港再開発・2013年の北港運営社統合時に実務を行われていた専門家2名を招聘し、当時の逸話はもちろん、釜山港発展のための政労使協調の歴史について講演していただきます。

3.開催日時: 平成28(2016)年8月18日(木)14:00~17:00

4.開催場所: 公益財団法人 アジア成長研究所(AGI)6階会議室

5.使用言語: 韓国語による発表(逐次通訳)・配布資料は日本語

6.招聘講師および講演テーマ:

① 金 廷洹(KIM Jeong-Weon)釜山港湾公社(BPA)広報室長
 【テーマ】「海運港湾物流体制の変化と釜山港の政策変動」
 【要旨】日本と韓国は、造船と海運などの国家基幹産業の発展とともに、港湾という国家インフラを介して経済成長を成し遂げた共通点を持っている。両国の経済発展に大いに貢献してきた港湾ではあるが、昨今の世界経済や海運物流体系の変化に従い、港湾事情も絶えなく変化し続いている。それ故、港湾当局は世界の海運港湾物流体制の変化を常に注視し、先制的かつ総合的な対策を取る必要がある。セミナーでは、昨今の様々な変化に対応してきた釜山港の港湾政策変動について紹介し、釜山港の経験を共有したい。また、釜山港在来埠頭の機能転換による労使間の葛藤を釜山港がどう解決してきたか、その経緯について説明する。

② 金 炯辰(KIM Hyoung-Jin)釜山港運労働組合(BPTU)争議1部 部長
 【テーマ】「釜山港発展における釜山港運労働組合の役割」
 【要旨】1876年の釜山港開港から140年間、釜山港の港湾労務供給を担ってきた釜山港運労働組合は、港湾特有の荷動き量の波動性に対して弾力的に対応するなど、釜山港発展に大いに貢献してきた。現在、年中24時間荷役作業体制を構築しており、港湾・CY・倉庫などの多様な荷役分野で約7,400人の組合員が最高の荷役サービスを提供している。特に、釜山港が世界最高の港湾として発展できるよう組合は常に協力しており、1947年の組合設立以降、現在まで一度も罷業したことがない。セミナーでは、釜山港運労働組合が釜山港の発展のために大乗的な次元で譲歩し、韓国政府の港湾政策に最大限協力してきた経緯について説明する。

7.その他:
両講師による講演後は、質疑応答の時間を取ってセミナー参加者の議論の場を設ける予定です。せっかくの機会ですので、講演内容はもちろん、日韓両国の港湾事情の違いや港湾間協力など様々な話題について意見交換ができればと存じます。

 

更新日:2016年8月4日
カテゴリ:セミナー