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内容紹介

本稿は、⽇本の税・保険料負担による再分配構造の問題点を包括的に分析し、解決策を提⽰する。

まず、格差に係る国際⽐較に基づき、⽇本の「政府の所得再分配が弱い」こと、とりわけ「負担（税・社会保険料）による再分配機能が弱い」ことを⽰す。次に、再分配機能の脆弱性をもたらす、⽇本の負担構造の特徴として、１）「所得税が低く、社会保険料が⾼い」こと、２）「所得税につき中所得層の負担が極めて軽い」ことを⽰す。さらに、特異な負担構造の⽣じた要因、そのもたらす弊害を分析し、解決策を提⽰している。