刊行物

PUBLICATIONS

中国2省5都市における排出権取引制度パイロット事業の評価

執筆者 Huizhi Wang
発行年月 2016年 1月
No. 2016-02
ダウンロード 1813KB

内容紹介

中国はエネルギー使用量最多国であり温室効果ガス排出量最多国でもあるが,国内 CO2放出量の管理および気候変動への取り組みに向けて包括的アプローチを採用し始めている。中国では,2020 年までに 2005 年水準比 40~45%の炭素強度低減を目指して,積極的取り組みを行っている。2011 年には,2 省(広東省および湖北省)および 5 都市(北京,天津,上海,重慶,深川)にて 7 つの市・省での地域炭素排出権取引制度(ETS)のパイロット事業の展開に着手し,全国的な排出権取引市場の 2017 年確立を目指して意欲的に計画に乗りだしている。本論文では,中国炭素排出権取引市場の概要および分析を示す。また,中国の 7 の市・省での ETS パイロット事業の背景および設計上の特徴を紹介する。さらに市場の実績およびコンプライアンスについて要約を与え,中国の炭素排出権取引市場における異なる自治体の排出権取引制度間の連携を特定する。