【学会発表】岸本上級研究員が国内学会で論文発表を行いました

東京で開催された2015年度アジア政経学会全国大会に、岸本千佳司上級研究員が参加し、研究発表を行いました。

2015年度アジア政経学会全国大会

日時:2015年6月13(土)~14日(日)
会場:立教大学 池袋キャンパス
主催:一般財団法人アジア政経学会
WEB:http://www.jaas.or.jp/pages/convention/taikai-a2015.htm

発表論文:

岸本千佳司上級研究員
 “台湾におけるベンチャーキャピタル業発展の研究”
A Study on the Development of Venture Capital Industry in Taiwan

要旨:

台湾は国際的に見てもベンチャーキャピタル(VC)業の活発な国とみなされている。実際、1990 年代後半、台湾 VC 業界は、成長期にあった半導体・IT 等ハイテク産業へ遊休資金を集中投下してそれを助け、そのことで VC 業自身も急成長を遂げた。しかし、2000 年代以降は、成長が以前のような右肩上がりではなくなり、近年は、投資金額・案件数の激減、資金調達の困難さ、海外資金の流入の少なさ、初期ステージ企業への投資比率の低さといった諸問題が表面化している。これを踏まえ、本研究は、台湾における①VC 業発展の歴史的経緯、および 1980 年代以降のハイテク産業勃興に対する VC 業の貢献、②VC 業の問題点と 2000 年代以降(特に近年)の VC 活動停滞の背景、③最近の動向(エンジェルとシードアクセラレーターの発展)と VC 業の役割変化について詳細に分析する。これを通して、VC 業の発展・盛衰を左右する要因、および政策的介入により VC 業を創出・推進する試みの成否について検討する。その結果、台湾の VC 業推進策が比較的成功したと評されるのには、民間・地域リソースの広範な活用、長期的で適正なコミットと関係者への情報提供等の「教訓」が守られていたという背景があったことが判明した。また、こうした政策的介入に加え、VC 業の発展・盛衰は投資先となる産業の発展と密接にリンクしており、投資先産業の性質によって資金供給と経営支援の方法も変化していくことが指摘される。例えば、近年の VC 業の停滞も、成長性の高い新産業が十分勃興していないことの他、最近人気の文化創意産業やインターネット関連ビジネス等は比較的小規模・短期的な投資で賄える業種で、従来型 VC よりも敏速で小回りの利くエンジェルやシードアクセラレーターが必要とされていることが背景にある。

 

更新日:2015年6月15日
カテゴリ:研究交流  AGIニュース

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