第16回成長戦略フォーラム(講師:出口 隆氏、内田 晃氏)を開催しました

DSC00751第16回成長戦略フォーラム

2015年11月16日(月)14:00~15:00
於:小倉リーセントホテル 1階ガーデンホール

講師:アジア成長研究所 客員研究員 出口 隆 氏
    北九州市立大学都市政策研究所 教授 内田 晃 氏

 

平成8年より開始した『室町一丁目再開発事業』の一環として、リバーウォーク北九州(平成15年4月開業)が建設され、周辺地域の再開発が行われました。今回の成長戦略フォーラムでは、この事業における『景観問題』と『事業の波及効果』についての調査結果を2名の講師に発表していただきました。

 

『リバーウォーク北九州と景観形成』出口 隆 氏

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リバーウォーク北九州の建設にあたり、景観問題について多くの市民から指摘があった。

一般市民からは「小倉城の天守閣が見えなくなるのは問題だ」「周辺環境との調和が取れないのではないか」と指摘があり、これに対して、デザイン変更や壁面の色を調整するなど、できる範囲で対応をした。

平成15年4月の開業後、様々な評価がなされた。その多くは奇抜な形と色彩が小倉城との調和をなしておらず、景観を悪くしたとの声だったが、一方で北九州市第3回都市景観賞や、国土交通省平成19年度都市景観大賞「美しいまちなみ大賞」を受賞するなど、まちづくりの面では評価が高く、「新しい建物は街の景観を変化させる。街に新しい可能性をもたらすことも多い」など、学者からの評価も高かった。

このように、開業当時は比較的否定的な意見が多かったリバーウォーク北九州たが、開業から10年経った現在は周辺に新しくビルが建つなど、当初問題になっていた懸念事項が関係なかったかのように様変わりしている。景観問題はその時代の文化的雰囲気や流れに密接な関わりがあり、極論すれば、景観問題は時間が解決するとも言える。

※発表資料ダウンロード出口氏(1012KB)

 

『リバーウォーク開業以後の社会的変容と波及効果』内田 晃 氏

DSC00785室町一丁目再開発事業によって周辺地域がどのように変わってきたかを調査した。

調査対象地域の人口は、リバーウォーク北九州開業翌年まで減少していたが、平成17年以降増加を続けており、特に近年の伸びが目立つ。世帯当たりの人員は平均より少ないため、独身世帯が増えていることがわかる。一方で、年少人口の比率や小学校の児童数が増加し、老年人口が減少していることから、子連れのファミリー世帯が増えていることもわかる。

またJR西小倉駅の乗降客数は一時減少したが、快速列車が停まるようになり、平成14年以降順調に増えている。

平成11年以降82棟の新築建物が建てられた。そのうち55棟が住宅で、分譲マンション(タワーマンション)、賃貸マンションが多く建てられている。建築費総額は約303億円と試算されるが、周辺地区に定住する人が増えたことが最大の成果であると考えられる。平成27年1月にはサンリブ西小倉も開業し、さらに利便性が高まり、より魅力的な地域になってきている。

大規模な開発は一段落したが、今後は老朽化した木造住宅が密集した住宅地などの防災問題を考える必要があり、さらに、リノベーションによるまちづくりなどで未開発の地区再生の必要性と可能性が残されている。

※発表資料ダウンロード内田氏(8246KB)

 

 

 

更新日:2015年12月9日
カテゴリ:セミナー  AGIニュース

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